前書き
最近final E500というバイノーラル音源の再生に特化したイヤホンを買いました。バイノーラル音源っていうのは,音が耳に届くまでの道筋を再現して録音した音で,それをイヤホンで再生するとまるで自分の周りの音のようにリアルな立体感が感じられるというやつです。最近ではASMRとか流行ってますよね。耳元で囁いたり,マヨネーズの音を聴かせたりするやつがそれです。そのバイノーラル音源に適したイヤホンを買ったことで,バイノーラル面白いなと思いました。そうなるとバイノーラル録音やってみたくなるんですよ。
バイノーラル録音をする方法
人間が音で距離感とか方向を掴めるのは,耳介などでの反射,回析を分析しているからだと言われています。普通のマイクで録音し,イヤホンでそれを聴くとします。このとき,耳介での反射がなく,音が直接耳道を通ってしまうので,立体感は感じられません。そこでバイノーラル音源では耳介などでの反射を再現する必要があります。やることはシンプルです。耳を作って鼓膜に相当する部分にマイクを設置すればいいんです。↓のようなマイクを動画配信者が使っているの見たことがないですか。
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こういう機材を使えばバイノーラル録音ができます。但し問題が一つ。滅茶苦茶高い。
ちなみに,物理的に再現しなくても,コンピュータシミュレーションで再現するという手法もあります。
買えないなら作ろう
面白そうなので買えるとしても作りますけどね。
筐体を作る
筐体にはMDFを使います。ダイソーで買ってきました。MDFは加工が楽です。
両耳と配線を通す部分に穴をあけます。マイクの直径に合わせて6mmであけました。
木工用接着剤で組み立てます。一面だけはネジで固定するようにしました。
耳を作る
ダイソーの紙粘土で耳を作っていきます。ネットで「耳 3D」とかで検索すると参考になる画像が出てきます。
三脚固定用のナットを付ける
三脚に固定できるように、ナットを取り付けます。切れ目を入れたMDFに瞬間接着剤で固定し、それを本体に木工用接着剤で接着しました。
三脚のネジはユニファイねじなので購入の際は注意しましょう。1/4インチです。
塗装する
マットブラックで塗装しました。写真が撮りにくいからもう少し明るい色にすれば良かったかな。
マイクを作る
コンデンサマイクと3.5mmのプラグでステレオのマイクの配線をしました。太めの半田ごてしかないから結構きつかった。
マイク取り付け
マイクを取り付けました。壊れたときのことを考えて、接着剤は使ってません。
耳取り付け
穴の位置がずれないように慎重に接着しました。
完成
試しに録音してみました。イヤホンで聴くとバイノーラル感があります。