ジャンクキーボード
いつも通りハードオフの青箱漁ってたら、面白そうなキーボードがありました。
FILCOの109keyキーボードです。1100円と、ジャンクキーボードとしてはそこまで安くないのですが、20年以上前の製品とは思えないほど綺麗だったので買ってしまいました。画像だと結構黄ばんでるように見えるかもしれませんが、実物はそこまで気になりません。
動作確認
PS/2端子に接続すれば使える... と思ったのですが、何も起きませんでした。普段からPS/2の入力デバイスは使っているので、PC側の問題ではないはずです。
分解
分解してみましたが、怪しい箇所は見当たりません。全く使えないということなので、可能性が高いのはICですかね。もしくはWindows10が対応していないか。どちらにしても、このままでは使えないので、修理しましょう。
修理
修理方法
1100円のジャンクなのであまりお金はかけたくありません。同じくハードオフでジャンクの300円キーボードとニコイチしましょう。安い基板を使うとNキーロールオーバーとかは使えませんが、格安でUSB化できるので悪くはないでしょう。
ドナーとなるのはこのメンブレンキーボードです。こいつの制御基板とUSBケーブルを頂きます。
基板取り外し
本体の基板は使えない(直す気がない)ので、取り外します。ハンダ吸い取り機と吸い取り線を使ってハンダを全部除去して取り外しました。
ドナー側基板
ドナーとなるメンブレンキーボードを分解して基板を奪いました。
入力用の部分にケーブルをハンダ付けします。そのままではハンダがのらなかったので、表面をナイフで剥いで内部の金属を出しました。
この状態でもキーボードとして使えます()
接点シート読み取り
メンブレンキーボードの接点シートから、どの線を接触させたらどのキーが反応するかを確認しました。
配線
メンブレンキーボードの接点シートと同じように配線しました。作業自体は難しくないのですが、ひたすら時間がかかります。満充電のiPadとPrime Videoを用意してから作業しましょう。アニメ2クールくらいは見れました。
カラフルなケーブルを使うと色分けできるのでやりやすかったです。
真似する人はいないと思いますが、やるとしたらちゃんとした道具を用意してやりましょう。全部ハサミで被覆剥いてたら刃がボロボロになって持ち手のゴムが外れました。
基板接続
メンブレンキーボードの基板と接続します。ショートしたら勝手に入力されてしまうのでしっかり絶縁しましょう。
組み込み
適当な場所に基板を固定して、ケースに戻します。線が多すぎて閉めるのが大変でした。
動作テスト
ブラウザ上で「キーボード テスト」とか検索すると、キーボードのテストができるサイトが見つかるので、そういうサイトで全キーチェックしました。何個か断線していて反応しなかったので分解してハンダ付けし直しました。
忘れたこと
これでUSBキーボードとして使えるようになりましたが、いくつか書き忘れたことや、やり忘れたことがあったので書いていきます。
キー固定
基板を取ると、キースイッチの固定がプレートでのはめ込みだけになり、ぐらつくのでグルーガンで固定しようと思ってました。グルーガン充電してたら忘れてました。やらなくても使えるのでこのまま使えます。
キー配置変更
書き忘れましたが、配線する前に誤爆しそうだったのでエンターの横の一列排除したり、Deleteキーを移設したりしました。基板に縛られてないのでこの辺は自由です。
キーボードレビュー
全体的に湾曲していて、上下のキーが押しやすくなっているところなどは高いキーボードっていう感じがしていいですね。
あと、”変換”、”無変換”キーが付いているのも便利です。筆者はここをIMEオン、オフにしているのでこれがないキーボードは使いたくありません。
不満があるとすればタイピング音ですね。クリッキーなタイプなのでかなりうるさいです。
二度とやりたくない
キーボードには満足していますが、作業が死ぬほど面倒なので二度とやりません。プリント基板のありがたみが分かりました。